奈良の水道問題を考える市民フォーラム

奈良「県域水道一体化」で地元の浄水場がなくなる。5年に一度水道料金が上がる。一体化の後は民営化?奈良の水道の将来を考えるために個人・団体が集まり活動している市民団体「奈良の水道問題を考える市民フォーラム」のブログです。

一体化準備協議会検討部会で奈良市が求めてきた下水道事業の取り扱いもスルー。奈良市長はそれでも一体化に参加するのか?

奈良市が県域水道一体化に参加するかどうかは、3割を奈良市が占めることもあり大きな問題のはず…ですが、奈良県は「奈良市が参加が難しい」というのに、奈良市不在のまま第5回論点検討部会を開催。(以前も、コロナ対策会議とかぶるから参加できないというのに開催)

10年間で県の補助を146億円上げるだけとは、しょぼすぎる…。

しかも、奈良市が求めてきた下水道事業の取り扱い、赤字経営等の市町村からの一般財源からの繰入は2年で免除される問題なども協議されずとは。

朝日新聞によると、

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奈良市が不参加でも一体化は進める」

仲川市長は開会中の市議会9月定例会で「現行案では参加は難しい」と発言していた。 県が一転して奈良市の提案に沿うような財政支援を示したことについて、土屋副知事は「結果としてそうなっただけだ」と話し、同市に譲歩したわけではないことを強調。146億円はあくまで水道設備の更新費用に過ぎないと主張
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とのことですので、つまりこれ以上、県は譲歩するつもりはない。
奈良市以外の市町村にも「奈良市が入らなくとも、この条件で一体化に参加せよ」ということですね。

 

奈良新聞 県域水道一体化構想 県一般会計から146億円追加支援提案 料金引き下げ、奈良市参加の誘導策

朝日新聞 奈良市不在の会議で県が追加財政支援提示 水道広域化は新局面に:朝日新聞デジタル

毎日新聞 県域水道一体化・検討部会 県、146億円追加支援を表明 老朽化対策で 「奈良市は前向きに捉えて」 /奈良 | 毎日新聞

ニュース奈良の声 奈良県、追加支援146億円 配水管更新、10年間限定で - 県域水道一体化|奈良新聞デジタル

奈良県は、奈良市を怒らせたいのでしょうか…?

4月にも奈良県は「可能な限りすべての情報を隠すことなく共有している」「奈良市が協議会全体の将来試算を行う必要はない」とかこんな見解も出してましたし…。


奈良県が情報開示しないから議論のスタートすらたっていないと奈良市議会で指摘を受けている。

※一体化すれば市町村で運営することとなり、そうなると奈良市の負担想定するには、全体を試算せねばリスクが不明なのに、試算するなとは…。

 

9月3日シンポジウムで登壇した平岡先生も「奈良県パワハラ」と発言されていましたが、まさに現在進行形ですね。

それでも奈良市は、県の言う通りの一体化に参加するのでしょうか?

この一体化計画は事業統合の料金一本化という、日本初の将来リスクが見えない計画。しかも、奈良市議会・懇談会の議論からも、奈良県の試算のおかしさが明らかとなる中、奈良市以外の市町村の参加も大きな懸念があります。

自民党市議の横井氏も「市が納得して参加を決断する資料や数字は県から示されず、これでは市民にも説明ができない」とし、「現時点では参加すべきでないと意見しておく」とのことでしたし。

「健全な維持が重要」 奈良県域水道一体化巡り市長|奈良新聞デジタル

奈良市長の英断が待たれます。